Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA、ウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染症成人患者の治療薬として1日1回経口投与のドラビリン/イスラトラビル(DOR/ISL)2剤配合錠を評価するピボタル第3相試験のトップラインデータを発表

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2025/01/14 15:00 JST

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck Announces Topline Results from Pivotal Phase 3 Trials Evaluating Investigational, Once-Daily, Oral, Two-Drug, Single-Tablet Regimen of Doravirine/Islatravir (DOR/ISL) for the Treatment of Adults with Virologically Suppressed HIV-1 Infection (https://www.merck.com/news/merck-announces-topline-results-from-pivotal-phase-3-trials-evaluating-investigational-once-daily-oral-two-drug-single-tablet-regimen-of-doravirine-islatravir-dor-isl-for-the-treatment-of-adults/ ) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

ドラビリン/イスラトラビルの2剤配合錠は、日本国内では開発中の段階です。


参考資料

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA、ウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染症成人患者の治療薬として1日1回経口投与のドラビリン/イスラトラビル(DOR/ISL)
2剤配合錠を評価するピボタル第3相試験のトップラインデータを発表

ウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染症成人患者において、
DOR/ISL
は抗レトロウイルス療法に対する非劣性を示し、有効性の主要評価を達成

安全性プロファイルはDOR/ISLおよび対照の抗レトロウイルス療法で概ね同等

2024年12月19日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、開発中の1日1回経口投与のドラビリン/イスラトラビル[DOR/ISL(100 mg/0.25 mg)]2剤配合錠について、異なる治療レジメン[ベースラインの抗レトロウイルス療法(bART)](MK-8591A-051試験)、またはビクテグラビル/エムトリシタビン/テノホビルアラフェナミド[BIC/FTC/TAF(50 mg/200 mg/25 mg)](MK-8591A-052試験)によりウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染症成人患者を対象とした2つのピボタル第3相試験のトップラインデータを発表しました。

48週時のHIV-1 RNA量が50 copies/mL以上の被験者割合を有効性の主要評価とし、両試験で主要評価を達成しました。DOR/ISLは、非盲検のMK-8591A-051試験でbARTに対する非劣性、二重盲検のMK-8591A-052試験でBIC/FTC/TAFに対する非劣性を示しました。MK-8591A-052試験における優越性の基準は満たしませんでした。安全性の主要評価も両試験で達成しました。

両試験の詳細な成績は、今後の学術学会で発表するほか、規制当局に提出する予定です。米国において、ドラビリンはHIV-1感染症成人患者の治療薬として、他の抗レトロウイルス薬と併用する単剤(PIFELTRO)、および配合錠[DELSTRIGO、ドラビリン/ラミブジン/テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(DOR/3TC/TDF)]が承認されています。

当社研究開発本部シニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのEliav Barr(エリアブ・バール)博士は、「1日1回経口投与のドラビリンとイスラトラビルの2剤配合錠を評価する第3相試験では心強い結果が得られました。HIVとともに生きる人々のニーズに応える可能性のある選択肢として、他の抗レトロウイルス薬と併用するイスラトラビルの臨床プログラムを進めることに全力を注いでいきます」と述べています。

イスラトラビル(MK-8591)は、当社が開発中のヌクレオシド系逆転写酵素トランスロケーション阻害薬(NRTTI)であり、転写酵素とトランスロケーション阻害作用(ヌクレオチドのDNA鎖への結合および取り込みを阻害し、即座に伸長反応を停止する)と遅延性のチェーンターミネーション(トランスロケーションが起こった場合でもヌクレオチドの取り込みを阻害する)を有します。イスラトラビルは現在、他の抗レトロウイルス薬との併用によるHIV-1感染症治療薬として複数の早期・後期臨床試験で評価を実施しています。DOR/ISLの試験としては、MK-8591A-051試験およびMK-8591A-052試験の他、治療歴のない(未治療)HIV-1感染症患者を対象としたMK- 8591A-053試験、第3相試験でDOR/ISL(100 mg/0.75 mg)の投与を受けたHIV-1感染症患者を対象にDOR/ISL(100 mg/0.25 mg)を投与する非盲検のMK-8591A-054試験を実施しています。

MK-8591A-051(NCT05631093)試験について

MK-8591A-051試験は、bARTによりウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染症成人患者を対象とし、DOR/ISL(100 mg/0.25 mg)の1日1回経口投与への切替えを評価する第3相無作為化実薬対照非盲検試験です。被験者(n=551)は、DOR/ISLに切り替える群と、服用中のbARTレジメンを48週時まで継続する群に2:1の割合で無作為に割り付けられました。48週時以降144週時までは全被験者にDOR/ISLを投与します。144週時以降、条件を満たす被験者は240週時、またはDOR/ISLが市販されて使用可能になるまでのいずれか早い時期までDOR/ISLの投与を継続することができます。有効性の主要評価項目(48週時点でHIV-1 RNA量が50 copies/mL以上の被験者割合)と安全性の主要評価項目(48週時までに有害事象および治験薬の投与中止に至った有害事象が発現した被験者割合)を評価しました。

MK-8591A-052(NCT05630755)試験について

MK-8591A-052試験は、BIC/FTC/TAF(50 mg/200 mg/25 mg)によりウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染症成人患者を対象とし、DOR/ISL(100 mg/0.25 mg)の1日1回経口投与への切替えを評価する第3相無作為化実薬対照二重盲検試験です。被験者(n=513)は、DOR/ISLに切り替える群と、BIC/FTC/TAFを144週時まで継続する群に2:1の割合で無作為に割り付けられました。144週時以降、条件を満たす被験者は240週時、またはDOR/ISLが市販されて使用可能になるまでのいずれか早い時期までDOR/ISLの投与を継続することができます。有効性の主要評価項目(48週時点でHIV-1 RNA量が50 copies/mL以上の被験者割合)と安全性の主要評価項目(48週時までに有害事象および治験薬の投与中止に至った有害事象が発現した被験者割合)を評価しました。

米国におけるPIFELTROとDELSTRIGOの効能・効果・安全性情報について

PIFELTROとDELSTRIGOの効能・効果・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/merck-announces-topline-results-from-pivotal-phase-3-trials-evaluating-investigational-once-daily-oral-two-drug-single-tablet-regimen-of-doravirine-islatravir-dor-isl-for-the-treatment-of-adults/

イスラトラビル(MK-8591)と当社のHIV研究について

イスラトラビル(MK-8591)は、他の抗レトロウイルス薬との併用によるHIV-1感染症治療薬として、当社が複数の早期・後期臨床試験で評価を実施しているヌクレオシド系逆転写酵素トランスロケーション阻害剤(NRTTI)です。イスラトラビルの試験は、1日1回および週1回の様々な投与オプションの可能性を評価する試験デザインとなっています。当社のHIV治療薬および予防薬の臨床開発プログラムの概要は、こちらをご覧ください。

当社のHIVの取り組み

当社は35年以上にわたりHIVの科学的研究、創薬に取り組み、HIVの治療を変える科学的ブレイクスルーを起こしてきました。様々な薬剤分類でHIVの影響を受ける人々に貢献できる新たな選択肢の開発をいち早く進めてきました。世界中で拡大する感染症の負担を軽減することを目指し、HIVを抑制、予防するための様々な抗ウイルス薬の開発を今日も継続しています。人々の生活がHIVに決定づけられてしまうことのないよう、変革的なイノベーション、世界のHIVコミュニティーとの連携、HIVの流行の終息を目指し、すべての人にアクセスを提供する取り組みに注力しています。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、当社経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、当社による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対する当社の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

当社は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、当社に関するForm 10-Kの2023年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。