Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA、WINREVAIR™(ソタテルセプト)を評価する検証的第3相ZENITH試験の中間解析で主要エンドポイントを達成したことを発表
2024/12/09 15:00 Asia/Tokyo
報道関係各位
MSD株式会社
この参考資料は、Merck Announces Pivotal Phase 3 ZENITH Trial Evaluating WINREVAIR™ (sotatercept-csrk) Met Primary Endpoint at Interim Analysis (https://www.merck.com/news/merck-announces-pivotal-phase-3-zenith-trial-evaluating-winrevair-sotatercept-csrk-met-primary-endpoint-at-interim-analysis/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。
ソタテルセプトは、日本国内では肺動脈性肺高血圧症治療薬として承認申請中です。
参考資料
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA、WINREVAIR™(ソタテルセプト)を評価する
検証的第3相ZENITH試験の中間解析で主要エンドポイントを達成したことを発表
WINREVAIR™、死亡リスクの高い肺動脈性肺高血圧症(PAH)機能分類IIIまたはIVの患者さんの
治療において、主要エンドポイント(最初の疾患状態の悪化/死亡イベント発現までの時間)を達成
試験を早期終了し、参加患者さんにWINREVAIR™の投与を受ける機会を提供
第3相試験における2つ目の良好な結果により、PAHの根本原因を標的とする
アクチビンシグナル伝達阻害剤WINREVAIR™のエビデンスをさらに拡大
2024年11月25日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、死亡リスクの高い肺動脈性肺高血圧症(PAH、WHO* Group 1)機能分類(FC)IIIまたはIVの成人患者を対象としてWINREVAIR™(ソタテルセプト)を評価する第3相ZENITH試験の良好なトップラインデータを発表しました。ZENITH試験は、最初の疾患状態の悪化/死亡イベント(全死亡、肺移植、またはPAH悪化に関連する24時間以上の入院)が発現するまでの時間を検討した主要エンドポイントを達成しました。この試験で、WINREVAIR™はプラセボ(いずれもPAHの標準的なバックグラウンド治療に追加)と比較して、統計学的に有意で臨床的に意味のある、疾患状態の悪化/死亡イベントのリスク低下を示しました。この良好な結果を受け、独立データモニタリング委員会は、ZENITH試験を早期終了し、全参加患者さんに対し、非盲検の継続投与試験であるSOTERIA試験においてWINREVAIR™の投与を受ける機会を提供するよう推奨しました。予備的な評価において、有害事象および重篤な有害事象については両群間でバランスが取れていました。
当社研究開発本部シニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのEliav Barr(エリアブ・バール)博士は、「PAHは疾患状態の悪化や死亡のリスクが高い、重篤な進行性の疾患です。主要エンドポイントで非常に優れた有効性が示されたことを受け、ZENITH試験に参加されているすべての患者さんに、WINREVAIR™の投与を受ける機会を提供します。今回の結果は素晴らしく、今後PAH治療薬の開発試験のエビデンスの基準を高めるような内容であり、WINREVAIR™がPAH治療のあり方を変革する可能性があることを示すものです」と述べています。
Ann ArborのUniversity of Michigan循環器内科 Kim A Eagle博士寄付基金教授で肺高血圧症プログラム責任者のVallerie McLaughlin(ヴァレリー・マクラフリン)博士**は、「ZENITH試験は、進行したPAH患者さんに対し、アクチビンシグナル伝達阻害剤のWINREVAIR™を追加することで、死亡、肺移植、PAHによる入院のリスクを低下できるかどうかを評価するものでした。ZENITH試験は非常に優れた有効性により、中間解析での研究の早期結論に至りましたが、これはPAHに関する研究では初めてのケースです。WINREVAIR™はこの分野に非常に大きな希望をもたらしてきました。この重要な試験に参加してくださっている治験責任医師や患者さんに感謝しています」と述べています。
WINREVAIR™は現在、海外における第3相STELLAR試験の結果に基づき、米国および36カ国で承認されています。直近では、今年11月に日本で、STELLAR試験および日本人患者を対象とした非盲検第3相試験の結果に基づき製造販売承認申請が行われました。
ZENITH試験の結果は今後の医学会で発表するとともに、規制当局に提出してまいります。
* 世界保健機関
** McLaughlin博士はZENITH試験の治験責任医師であり、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの顧問として報酬を受けています。
ZENITH試験について
ZENITH試験(NCT04896008)は、WHO FC IIIまたはIVの死亡リスクの高いPAH患者さんを対象として、WINREVAIR™を最大耐量のPAHバックグラウンド治療に追加した際の、全死亡、肺移植、PAH悪化に関連する24時間以上の入院の最初のイベントが発現するまでの時間を評価する、国際共同二重盲検プラセボ対照臨床試験です。ZENITH試験への組み入れ基準として、患者さんはREVEAL(早期および長期PAH疾患管理評価レジストリ)Lite 2.0のリスクスコアが9以上である必要がありました。
本試験では、172名の患者さんを組み入れ、WINREVAIR™+PAHバックグラウンド治療群またはプラセボ+PAHバックグラウンド治療群に1:1の割合で無作為に割り付けました。主要評価項目は最初の疾患状態の悪化/死亡イベントが発現するまでの期間です。イベントは全死亡、肺移植、PAH悪化に関連する24時間以上の入院と定義されています。副次評価項目は、全生存期間、無移植生存期間、およびその他の項目を含みます。ZENITH試験を完了した参加患者さんには、非盲検長期継続投与試験であるSOTERIA試験(NCT04796337)において、この試験の適格基準に従い、ソタテルセプトの投与を受ける機会が提供されます。
WINREVAIR™(sotatercept)注射用45 mg、60 mgについて
WINREVAIR™は肺動脈性肺高血圧症(PAH、WHO Group 1)の成人患者さんにおいて、運動耐容能を向上させ、WHO FCを改善し、臨床的悪化のイベントリスクを低下させるPAHの治療薬としてFDAに承認されました。WINREVAIR™は、増殖を促進するシグナル伝達経路と増殖を抑制するシグナル伝達経路のバランスを改善し、血管構成細胞の増殖を制御します。非臨床モデルでは、これらの細胞に対する作用により、血管壁厚の減少、部分的な右室のリバースリモデリング、並びに血行動態の改善が認められました。
WINREVAIR™はBristol Myers Squibbとのライセンス契約の対象です。
WINREVAIR™の安全性情報について
安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。
PAHについて
肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、肺小動脈の狭窄と肺循環系の血圧上昇を特徴とする進行性の命に関わる希少疾患です。米国でのPAH患者数は約40,000人です。速く進行してしまうケースも多くあります。PAHにより心臓に非常に大きな負担がかかり、身体活動の制約、心不全、生命予後の短縮につながります。PAHの5年死亡率は約43%です。
Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAについて
Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。詳細については、当社ウェブサイトやX(旧Twitter)、Facebook、Instagram、YouTube、LinkedInをご参照ください。
Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの将来に関する記述
このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、当社経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。
リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、当社による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対する当社の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。
当社は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、当社に関するForm 10-Kの2023年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。
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MSDについて
MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、
重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebook、YouTubeをご参照ください。