KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、切除可能な局所進行頭頸部扁平上皮がんに対する周術期治療として、主要評価項目の無イベント生存期間(EFS)を達成
November 12, 2024 3:00 pm ET
報道関係各位
MSD株式会社
この参考資料は、Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Met Primary Endpoint of Event-Free Survival (EFS) as Perioperative Treatment Regimen in Patients With Resected, Locally Advanced Head and Neck Squamous Cell Carcinoma (https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-met-primary-endpoint-of-event-free-survival-efs-as-perioperative-treatment-regimen-in-patients-with-resected-locally-advanced-head-and-neck-squamous-c/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。
KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、非小細胞肺癌における術前・術後補助療法、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、治癒切除不能な進行・再発の胃癌、治癒切除不能な胆道癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。
参考資料
KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、切除可能な局所進行頭頸部扁平上皮がんに対する周術期治療として、主要評価項目の無イベント生存期間(EFS)を達成
KEYNOTE-689試験において、より早期の頭頸部扁平上皮がんに対する
抗PD-1抗体による術前・術後補助療法の第3相試験で初めて
ITT解析対象集団におけるEFSが、統計学的に有意で臨床的に意味のある改善を示す
2024年10月8日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、III期またはIVA期と新たに診断された切除可能な局所進行頭頸部扁平上皮がん(LA-HNSCC)に対する周術期治療として、抗PD-1抗体KEYTRUDA®を評価する第3相KEYNOTE-689試験において、主要評価項目の無イベント生存期間(EFS)の改善を達成したことを発表しました。この試験ではKEYTRUDA®を術前補助療法として投与し、術後に術後補助療法としてKEYTRUDA®と標準治療の放射線治療(±シスプラチン)の併用療法を行い、さらに維持療法としてKEYTRUDA®を投与する群(以下、KEYTRUDA®群)を、術後放射線(±シスプラチン)療法群(以下、標準治療群)と比較しました。独立データモニタリング委員会による事前に規定された初回の中間解析に基づき、KEYTRUDA®群では統計学的に有意で臨床的に意味のあるEFSの改善が示されました。またこの試験では、標準治療群と比較して、KEYTRUDA®群で、重要な副次評価項目であるmajor Pathological Response(mPR)にも統計学的に有意な改善が認められました。KEYTRUDA®の安全性プロファイルは、これまでに報告されている試験における安全性プロファイルと一貫しており、新たな安全性の懸念は特定されませんでした。
当社研究開発本部のグローバル臨床開発部門がん担当責任者シニアバイスプレジデントのMarjorie Green(マージョリー・グリーン)博士は、「KEYNOTE-689試験は、切除した局所進行頭頸部扁平上皮がんにおいて、この20年間で初めて良好な結果を示した試験であり、非常に大きな意味があります。統計学的に有意で臨床的に意味のあるこの結果は、頭頸部がんの治療を変革する可能性があり、特定のより早期ステージのがん患者さんに対するKEYTRUDA®の役割が期待できることが改めて示されました」と述べています。
重要な副次評価項目である全生存期間(OS)についても、KEYTRUDA®群で、改善傾向が認められました。初回の中間解析に基づき、PD-L1 の発現が認められる(CPS≧10)患者さんのOSの結果は統計学的な有意水準に到達しませんでした。統計的検定は階層的に実施され、CPS≧1およびITT解析対象集団における正式な検定は実施されませんでした。OSは次回の中間解析で検証します。
この結果は今後の医学学会で発表し、規制当局に提出してまいります。
KEYTRUDA®は現在、転移性または切除不能再発の頭頸部扁平上皮がんに対する単独療法および併用療法として、米国、欧州、中国、日本その他世界中の国で承認されています。(詳しくは当社英文リリースをご参照ください)
KEYNOTE-689試験について
KEYNOTE-689試験は、新たにIII期またはIVA期の局所進行頭頸部扁平上皮がんと診断された未治療の患者さんに対して切除を行う際に、KEYTRUDA®を術前補助療法として投与し、術後に術後補助療法としてKEYTRUDA®と標準治療の放射線療法(±シスプラチン)の併用療法を行い、さらに維持療法としてKEYTRUDA®を投与することを評価する、無作為化実薬対照非盲検第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT03765918)です。有効性の評価項目はPD-L1 のCPSの状態により分類されます。主要評価項目はEFSで、副次評価項目はOS、mPR、病理学的完全奏効(pCR)、安全性です。この試験では704名の患者さんを次のいずれかに1:1の割合で無作為に割り付けを行う計画でした。
- 術前補助療法としてKEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔)を2サイクル静脈内投与、その後、術後補助療法として高リスクの患者さんに対してはKEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔)を15サイクル静脈内投与と標準治療の放射線療法とシスプラチン(100 mg/m2を3週間間隔)を3サイクル静脈内投与、または低リスクの患者さんに対してはKEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔)を15サイクル静脈内投与と標準治療の放射線療法をシスプラチンなしで実施
- 術前補助療法は実施せず、術後補助療法として、高リスクの患者さんに対しては標準治療の放射線療法とシスプラチン(100 mg/m2を3週間間隔)を3サイクル静脈内投与、または低リスクの患者さんに対しては標準治療の放射線療法をシスプラチンなしで実施
頭頸部がんについて
頭頸部がんは咽頭、喉頭、鼻、副鼻腔および口腔の内部や周辺に発生するがんです。頭頸部の扁平細胞は薄い表層を形成している細胞で、頭頸部がんのほとんどはこの扁平細胞に発生する扁平上皮がんです。局所進行頭頸部扁平上皮がんは、原発部位の外側へ増大していますが、体の遠隔部位には転移していないがんです。頭頸部がんの発生リスクが大幅に増大する因子には、喫煙、飲酒、ヒトパピローマウイルス(HPV)などがあります。2022年には世界で推定891,500人以上が新たに頭頸部がんと診断され、458,100人以上が死亡しました。米国では2024年に58,450人以上が新たに頭頸部がんと診断され、12,230人以上が死亡すると推定されています。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの早期がんに対する臨床プログラムについて
がんをより早い病期で発見することで、患者さんの長期生存の可能性が高まります。多くのがんは、初期の段階であるほど治療しやすく、治癒の可能性も高いと考えられています。後期がんにおけるKEYTRUDA®の役割を十分に理解した上で、当社はより早期の病態におけるKEYTRUDA®の研究を実施しており、複数のがん種を対象とした約25件の承認申請に向けた試験が進行中です。
KEYTRUDA®について
KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。
KEYTRUDA® 適応症・用法・用量・安全性情報について
適応症・用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み
私たちは日々、科学的知見に基づき、どのような段階のがんであっても患者さんを救うことができる革新的な新薬の発見に取り組んでいます。オンコロジーのリーディングカンパニーとして、当社は25以上の新規メカニズムからなる多様なパイプラインに支えられながら、科学的な機会と医療ニーズが集束する研究を追求しています。30以上のがん種にまたがる最大級の臨床開発プログラムにより、当社は、オンコロジーの未来を形づくる画期的なサイエンスの発展に努めています。臨床試験への参加、スクリーニング、治療に対する障壁に対処することで、私たちは緊急性をもって格差の縮小に取り組み、患者さんが質の高いがん医療を受けられるよう支援しています。私たちの揺るぎないコミットメントこそが、より多くのがん患者さんの生命を救うという目標の実現に近づくことになるのです。詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトやX(旧Twitter)、Facebook、Instagram、YouTube、LinkedInをご参照ください。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述
このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。
リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2023年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。
MSDについて
MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebook、Instagram、YouTubeをご参照ください。