Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とRidgeback Biotherapeutics、リスクの高い軽症から中等症の 新型コロナウイルス感染症の成人患者に対する経口抗ウイルス薬として開発中の モルヌピラビルのMOVe-OUT試験の追加解析結果を公表
November 30, 2021 12:00 am ET
報道関係各位
MSD株式会社
この参考資料は、Merck and Ridgeback Biotherapeutics Provide Update on Results from MOVe-OUT Study of Molnupiravir, an Investigational Oral Antiviral Medicine, in At Risk Adults With Mild-to-Moderate COVID-19 の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。
モルヌピラビル(molnupiravir)は、日本国内では開発中の段階です。
参考資料
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とRidgeback Biotherapeutics、
リスクの高い軽症から中等症の新型コロナウイルス感染症の成人患者に対する
経口抗ウイルス薬として開発中のモルヌピラビルのMOVe-OUT試験の追加解析結果を公表
2021年11月26日:ニュージャージー州ケニルワースおよびマイアミ―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)およびRidgeback Biotherapeuticsは本日、新型コロナウイルス感染症の経口抗ウイルス薬として開発中のモルヌピラビル(MK-4482、EIDD-2801)を評価するMOVe-OUT試験の追加解析結果を発表しました。試験に登録した全被験者(1433例)のデータが明らかになりました。この試験対象集団において、入院または死亡のリスクはプラセボ群では9.7%(699例中68例)だったのに対しモルヌピラビル群では6.8%(709例中48例)に低下し、絶対リスク減少率は3.0%(95%信頼区間[CI]:0.1, 5.9、名目上のp値=0.0218)、相対リスク減少率は30%(相対リスク0.70、95% CI: 0.49, 0.99)となりました。死亡例はプラセボ群では9例、モルヌピラビル群では1例報告されました。モルヌピラビルの有害事象プロファイルは中間解析で報告されたプロファイルと一貫していました。
試験デザインに基づき、中間解析の段階で統計学的基準が満たされ有効性の確定評価は完了したと見なされ、外部のデータ監視委員会の推奨を受け米国食品医薬品局(FDA)の了承を得て被験者の登録は中止されました。これまでに報告されているとおり、中間解析の時点で入院または死亡のリスクはプラセボ群では14.1%(377例中53例)だったのに対しモルヌピラビル群では7.3%(385例中28例)に低下し(絶対リスク減少率6.8%、95% CI: 2.4, 11.3、p=0.0012)、相対リスク減少率は48%(相対リスク0.52、95% CI: 0.33, 0.80)でした。
中間解析と追加解析により、モルヌピラビルは重症化のリスクの高い軽症から中等症の新型コロナウイルス感染症の成人患者に対する治療薬としての効果と全般的に良好なベネフィット・リスクが支持されています。当社はこの追加解析の結果をFDAに提出しており、これは11月30日に開催されるFDAのAntimicrobial Drugs Advisory Committee(抗微生物薬諮問委員会)で提示されます。
モルヌピラビルは、検査でSARS-CoV-2陽性と診断され、入院や死亡などの重症化のリスクの高い、軽症から中等症の2019年新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の成人患者の治療薬としてMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とRidgebackが開発を進めています。モルヌピラビルは英国で使用が許可されています。FDAではMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が提出した緊急使用許可(EUA)の申請の審査が実施されています。モルヌピラビルについてはEU規則726/2004の第5条(3)に基づき、販売承認前の使用を各加盟国が判断できるよう認めることを支持する科学的な意見が出されており、欧州医薬品庁(EMA)において、当社の販売承認申請の審査が進められています。これらのモルヌピラビルの承認申請は、試験の主要解析であり、762名の患者のデータを元に実施した中間解析に基づいて提出されています。
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とRidgeback Biotherapeuticsは、モルヌピラビルの厳格な開発プログラムを進めており、新型コロナウイルス感染症の重症化や入院のリスクの高い成人患者の経口治療薬に対する重大なアンメットメディカルニーズに対応できると期待しています。申請の審査について、FDAや他の規制当局と協力してまいります。
モルヌピラビルについて
モルヌピラビル(MK-4482、EIDD-2801)は経口投与が可能な強力なリボヌクレオシドアナログの治験薬で、新型コロナウイルス感染症を引き起こすSARS-CoV-2の増殖を阻害します。モルヌピラビルは他の薬剤との併用や食事に関する制限、腎機能や肝機能障害における用量の変更の必要のない単剤療法として試験が実施されています。これまでに明らかになっているデータでは、モルヌピラビルの薬物相互作用は特定されていません。
モルヌピラビルはエモリー大学が100%出資する非営利バイオテクノロジー企業のDrug Innovations at Emory (DRIVE), LLCで発明されました。エモリー/DRIVEは米国国防総省および国立衛生研究所の研究助成金を受けています。モルヌピラビルは現在、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.がRidgeback Biotherapeuticsと協力して開発を進めています。RidgebackはMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.から一時金の支払いを受けており、さらに一定の開発および承認取得のマイルストンの達成に基づく支払いを受ける権利があります。この連携から生じる利益は全額、両社で均等に分割されます。Ridgebackによるライセンス供与以降、モルヌピラビルの開発資金はMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とRidgebackが全額提供しています。
Ridgeback Biotherapeuticsについて
フロリダ州マイアミに本社を置くRidgeback Biotherapeutics, LPは、新興感染症を専門とするバイオテクノロジー企業です。エボラ治療薬EbangaTMを提供し、開発パイプラインでは新型コロナウイルス感染症治療薬のモルヌピラビルなどが後期開発段階にあります。Ridgebackの社員は、擁護が必要な患者さんや疾患に対し、命を救い生活を改善するソリューションの開発と、これらの薬剤へのグローバルアクセスの提供に取り組んでいます。平等なグローバルアクセスを実現するというRidgebackの使命に沿って、アフリカのエボラ出血熱の患者さんに対し、Ridgebackのサービスや治療の無償提供を行っています。
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、当社ウェブサイトやTwitter、Facebook、Instagram、YouTube、LinkedInをご参照ください。
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述
このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。
リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2020年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。
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MSDについて
MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebook、Twitter、YouTubeをご参照ください。