KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と化学療法の併用療法が PD-L1陽性(CPS≧10)の転移性トリプルネガティブ乳がんの一次治療において 化学療法単独と比較して死亡リスクを27%低減 抗PD-1抗体と化学療法との併用療法として初めてCPS≧10の転移性トリプルネガティブ乳がん患者の 全生存期間を統計学的に有意に改善 第3相KEYNOTE-355試験結果、2021年ESMOで発表される

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September 30, 2021 12:00 am ET

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Plus Chemotherapy Reduced Risk of Death by 27% Versus Chemotherapy as First-Line Treatment for Patients With Metastatic Triple-Negative Breast Cancer Whose Tumors Expressed PD-L1 (CPS ≥10) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。  注)条件付き早期承認対象


参考資料

KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と化学療法の併用療法が
PD-L1陽性(CPS≧10)の転移性トリプルネガティブ乳がんの一次治療において
化学療法単独と比較して死亡リスクを27%低減

抗PD-1抗体と化学療法との併用療法として初めてCPS≧10の転移性トリプルネガティブ乳がん患者の
全生存期間を統計学的に有意に改善

第3相KEYNOTE-355試験結果、2021年ESMOで発表される

2021年9月19日 ニュージャージー州ケニルワース―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、転移性トリプルネガティブ乳がん(mTNBC)の一次治療において、抗PD-1抗体KEYTRUDA®と化学療法(パクリタキセル、ナブパクリタキセルまたはゲムシタビン/カルボプラチン)との併用療法を評価する第3相KEYNOTE-355試験で得られた全生存期間(OS)の最終解析の結果を発表しました。化学療法との併用でKEYTRUDA®は抗PD-1抗体として初めて、mTNBC患者のOSに関して統計学的に有意かつ臨床的に意味のある延長を示しました。

この試験で、PD-L1陽性(Combined Positive Score[CPS]≧10)のmTNBC患者においてKEYTRUDA®と化学療法の併用療法は、化学療法単独と比較して死亡リスクを27%低下させました(HR=0.73 [95% CI, 0.55-0.95]; p=0.0093)。OSの中央値は、KEYTRUDA®+化学療法では化学療法単独の場合より6.9カ月延長しました(それぞれ23.0カ月[95% CI, 19.0-26.3]、16.1カ月[95% CI, 12.6-18.8])。この試験には各化学療法レジメンにおける治療群間の効果の差異を比較できる検出力はありませんでしたが、KEYTRUDA®+化学療法群では3種類の化学療法レジメン全てにおいてOSの延長が認められました。この解析結果は9月19日、2021年ESMO (欧州臨床腫瘍学会)で発表されました(Abstract #LBA16)。

University of California San Francisco (UCSF) Helen Diller Family Comprehensive Cancer CenterのBreast Oncology and Clinical Trials Educationディレクター、Hope Rugo博士は、「mTNBCは乳がんの中で最も生命予後が不良であり、生存期間を延長できる治療選択肢が喫緊に求められています。このたび得られたKEYTRUDA®の併用療法の全生存期間の結果は非常に心強く、化学療法単独の場合と比較して、PD-L1陽性(CPS≧10)のmTNBC患者さんの死亡リスク減少率は27%となりました」と述べています。

PD-L1陽性(CPS≧1)の患者においてはOSの有意な群間差は認められませんでした。統計学的な階層的検定により、intention-to-treat[ITT]集団における正式な検定は実施されませんでした。治療関連の有害事象(TRAE)の発生率は二群間で類似しており、グレード3〜5のTRAEはKEYTRUDA®+化学療法群では68.1%、化学療法群では66.9%でした。治療関連の有害事象により、KEYTRUDA®+化学療法群では18.3%、化学療法群では11.0%の患者が治療を中止しました。

当社研究開発本部臨床研究担当バイスプレジデントであるVicki Goodman博士は、「KEYNOTE-355試験の新たなデータでは、本試験のPD-L1陽性(CPS≧10)のmTNBC患者さんの約40%において無増悪生存期間と全生存期間が延長し、両主要評価項目が達成されました。今回の全生存期間の結果は、一部のmTNBC患者さんにとって、KEYTRUDA®と化学療法の併用療法を評価した強力なエビデンスとなるものです。当社は今後もTNBCの科学的な解明に取り組んでいきます」と述べています。

今回のOSの結果に先行して、KEYNOTE−355試験のこれまでの解析ではすでに、PD-L1陽性(CPS≧10)のmTNBC患者に対する一次治療において、KEYTURDA®+化学療法が化学療法単独の場合と比較して無増悪生存期間(PFS)の統計学的に有意で臨床的に意味のある延長を示しており、米国と日本における本レジメンの承認の裏付けとなりました。KEYTRUDA®は米国では米国食品医薬品局(FDA)の迅速承認を2020年11月に、また通常の承認を2021年7月に取得しています。ヨーロッパでは欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)が先日、この患者層に対するKEYTRUDA®と化学療法の併用療法の承認を勧告する肯定的見解を採択しました。

当社は、婦人科がんおよび乳がんにおいてKEYTRUDA®をはじめとする様々な治験薬や承認薬を評価する広範な臨床開発プログラムを展開しており、これらのがんにおけるポートフォリオの拡充を迅速に進めています。

 

KEYNOTE-355試験について

KEYNOTE-355試験は、進行期に対する化学療法歴のないmTNBC患者の一次治療において、KEYTRUDA®と3種の化学療法のうち1種との併用療法をプラセボと3種の化学療法のうち1種との併用療法と比較する2つのパートからなる、第3相無作為化プラセボ対照試験(ClinicalTrials.gov:NCT02819518)です。主要評価項目はPD-L1陽性(CPS≧1およびCPS≧10)の患者およびすべての被験者(intention-to-treat[ITT]集団)におけるOSおよびPFSです。このほかの評価項目は客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、病勢コントロール率(DCR)、患者報告アウトカム(PRO)および安全性でした。

KEYNOTE-355試験のパート2では、被験者847例を2:1の割合でKEYTRUDA®(200mgを3週間毎)と化学療法(パクリタキセル、ナブパクリタキセルまたはゲムシタビン/カルボプラチンから医師が選択)との併用療法、またはプラセボとパクリタキセル、ナブパクリタキセルまたはゲムシタビン/カルボプラチンとの併用療法のいずれかに無作為に割り付けました。試験集団の患者背景は以下のとおりです。

年齢の中央値53歳(範囲:22〜85歳)、65歳以上21%、女性100%、白人68%、アジア人21%、黒人4%、Eastern Cooperative Oncology Group (ECOG) performance status (PS) 0の患者59%、ECOG PS 1の患者41%、閉経後の患者68%。各治療群の登録患者のうちCPS≧1のPD-L1陽性患者は約75%(KEYTRUDA®+化学療法群566例中425例、化学療法単独群281例中211例)であり、CPS≧10のPD-L1陽性患者は約38%(KEYTRUDA®+化学療法群566例中220例、化学療法単独群281例中103例)でした。

全グレードの免疫関連有害事象(AE)はKEYTRUDA®+化学療法群では26.5%、化学療法単独群では6.4%でした。KEYTRUDA®+化学療法群で最も高い頻度で認められた免疫関連AE(10%以上の患者)は甲状腺機能低下症(15.8%)でした。KEYTRUDA®+化学療法群では急性腎障害と肺炎による治療関連の死亡が2例ありました。いずれも免疫関連とは判断されませんでした。

 

トリプルネガティブ乳がん(TNBC)について

TNBCは、エストロゲンホルモン受容体、プロゲステロンホルモン受容体、およびヒト上皮成長因子受容体2(HER2)の過剰発現がいずれも陰性を示す乳がんの一種です。TNBCは診断から5年以内の再発率が高く、進行の速い乳がんです。乳がん患者の約10〜15%がTNBCと診断され、40歳未満の人、アフリカ系アメリカ人、BRCA1遺伝子変異を有する女性に多いとされています。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との相互作用を阻害して、がん細胞を攻撃するT リンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-plus-chemotherapy-reduced-risk-of-death-by-27-versus-chemotherapy-as-first-line-treatment-for-patients-with-metastatic-triple-negative-breast-cancer-whos/

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.では、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2020年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

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