Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.、OncoImmuneを買収へ Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の一連のSARS-CoV-2/COVID-19臨床開発プログラムに追加 重症で重篤なCOVID-19患者に対する候補薬CD24Fcの開発を加速

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2020/12/04 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck to Acquire OncoImmuneの日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。


参考資料

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.、OncoImmuneを買収へ

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の一連の
SARS-CoV-2/COVID-19臨床開発プログラムに追加

重症で重篤なCOVID-19患者に対する候補薬CD24Fcの開発を加速

2020年11月23日:ニュージャージー州ケニルワース、メリーランド州ロックビル―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)と、臨床段階のバイオ医薬品の株式非公開企業であるOncoImmuneは本日、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が子会社を通してOncoImmuneの全発行済株式を4億2500万ドルの現金前払いで取得する最終契約を締結したことを発表しました。さらに、OncoImmuneの株主には売上および一定の規制上のマイルストーンの達成に応じた支払いが行われます。OncoImmuneは先日、重症で重篤なCOVID-19患者の治療薬として開発中の新規治療薬候補CD24Fcを評価する第3相臨床試験の中間解析において有効性に関する主要評価項目で良好な結果が得られたことを発表しました。

当社研究開発本部責任者のRoger M. Perlmutter博士は、次のように述べています。「世界中の何百万人もの人々が重症で重篤なCOVID-19を発症する可能性があり、有意義な新たな治療の選択肢が喫緊に求められています。最近の臨床研究で、酸素投与の必要なCOVID-19患者さんに対しCD24Fcに標準療法を上回る効果がある可能性が示されており、CD24Fc はCOVID-19の流行に対応する当社の治療薬やワクチンの開発パイプラインに加わる重要な候補薬となります。」

OncoImmuneは、203名(予定登録患者数の75%)の患者から得たデータの中間解析で、重症または重篤COVID-19患者群にCD24Fcを単回投与することで、試験実施計画書で定義する臨床状態が改善する可能性がプラセボ群より60%高かったと報告しています。死亡または呼吸不全のリスクは50%以上低減しました。詳細な結果は査読付き医学雑誌に投稿されます。

OncoImmuneの共同創立者で最高経営責任者のYang Liu博士は、次のように述べています。「当社の傑出した取り組みにより、CD24Fcを重症で重篤なCOVID-19患者さんに投与した場合の強力なエビデンスが第3相試験で示されました。Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の研究者や製造エンジニア、そして規制当局と協力し、この重要な治療となりうる有望な薬剤のグローバル開発を推進したいと考えています。」

本契約に基づき、OncoImmuneは買収の完了に先立ちCD24Fcプログラムと無関係の一定の権利および資産を切り離し、現在のOncoImmune株主が所有する新組織にスピンアウトします。買収取引の完了に関連し、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.はこの新組織に5000万ドルを出資し、少数株主となります。

買収取引の完了は、ハート・スコット・ロディノ反トラスト改正法における承認および他の慣習的な条件に基づき、2020年末までに完了予定です。

OncoImmuneのリーガルアドバイザーはGoodwin Procter LLP、ファイナンシャルアドバイザーはGuggenheim Securitiesが務めました。

SAC-COVID第3相臨床試験について

SAC-COVID第3相臨床試験(NCT04317040)は、酸素吸入、高流量酸素療法、人工呼吸などの酸素投与の必要なCOVID-19入院患者に対するCD24Fcの安全性と有効性を評価する無作為化二重盲検プラセボ対照試験です。登録患者は初日、標準療法に加えCD24Fcを単回静脈内投与する群または初日、標準療法に加えプラセボを投与する群に割り付けられました。この多施設共同試験は2020年4月に開始し、2020年9月の登録終了時点で243名の患者が登録しました。

CD24Fcについて

OncoImmuneの主力開発品であるCD24Fcは、自然免疫系を標的とするファーストインクラスの組換え融合タンパク質です。COVID-19患者を対象とする第3相臨床試験に先立ち、CD24Fcは健康なボランティアにおいて安全性を評価し、第2相臨床試験では白血病患者の造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(GVHD)の予防投与として評価が実施されています。GVHDの予防投与の第3相臨床試験(NCT04095858)は全国で開始されています。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のCOVID-19に対する継続的な取り組みについて

当社はCOVID-19の流行の早期段階から効果的な対策の開発に取り組んでおり、様々な方向からSARS-CoV-2感染の解明を進めています。Ridgeback Biotherapeuticsと連携し、経口投与の抗ウイルス候補薬molnupiravirを外来および入院COVID-19患者を対象とする2件の第2/3相試験で評価しています。また、IAVIとの提携をとおして開発中の組換え水疱性口内炎ベクターを利用するV590と、麻疹ウイルスベクターをベースとするプラットフォームを利用するV591の2つのSARS-CoV-2/COVID-19ワクチン候補についても臨床試験を実施しています。

OncoImmuneについて

OncoImmuneはがんおよび自己免疫疾患に対する新規バイオ医薬品の創薬および開発に積極的に取り組む臨床段階のバイオ医薬品の株式非公開企業です。

同社の主力候補薬CD24Fcは、数々な炎症性疾患への利用が期待される新たな作用機序を有し、健康なボランティアを対象とする第1相試験では良好な安全性と忍容性が認められています。2件の第2相試験ではGVHDに対し、第3相試験ではCOVID-19に対し臨床的活性が認められました。OncoImmuneはCD24Fcの他にもがん免疫療法の候補薬の豊富なパイプラインを有しており、これは新会社にスピンアウトされます。OncoImmuneは、腫瘍微小環境において免疫応答を抑制する制御性T細胞を選択的に排除しつつ、自己免疫疾患から宿主を保護する生理機能は維持する新規CTLA-4抗体の候補薬を評価する第1相臨床試験(NCT04140526)を開始しています。詳しくは、www.oncoimmune.comをご覧ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、  当社ウェブサイト Twitter Facebook Instagram YouTube LinkedIn をご参照ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2019年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や Facebook 、  Twitter 、  YouTube をご参照ください。

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