抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®」局所進行子宮頸癌に対する同時化学放射線療法との併用について追加承認を取得

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November 22, 2024 3:00 pm ET

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」が、局所進行子宮頸癌に対する同時化学放射線療法(CCRT)との併用について、国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことをお知らせします。

子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部にできるがんで、日本では、毎年約1万人が子宮頸がんと診断され、年間約3千人が亡くなっています*1。子宮頸がんにかかる女性の約15%が20~30代で、妊娠・出産など女性の人生において大きな影響を及ぼす可能性があります*1。子宮頸がんは、初期段階ではほとんど症状がなく、進行するに従って生理以外の出血(不正出血)、性行為の際の出血などが現れてきます。自覚症状が現れて受診したときには、すでにがんが進行していたというケースも少なくありません*2。早期に発見できれば比較的予後が良いと言われる子宮頸がんですが、進行すると治療が難しく、その選択肢も限られていることから新たな治療の選択肢が求められています。

今回の製造販売承認事項一部変更承認は、未治療*3の国際産婦人科連合(FIGO)2014進行期分類のⅠB2~ⅡB 期(リンパ節転移陽性)またはⅢ~ⅣA 期(リンパ節転移陽性または陰性)の局所進行子宮頸がん患者1,060例(日本人90例を含む)を対象とした国際共同第3相試験KEYNOTE-A18試験のデータに基づいています。

同試験において、キイトルーダ®と同時化学放射線療法(シスプラチン同時併用下での外部照射、およびその後の小線源治療)(CCRT)との併用療法は、プラセボとCCRTとの併用療法と比較して、主要評価項目である全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)を有意に延長しました(OS: HR=0.67 [95% CI, 0.50-0.90]; P=0.0040, PFS: HR=0.70 [95% CI, 0.55-0.89]; P=0.0020)。安全性については、安全性解析対象例528例中512例(97.0%)(日本人41例中41例を含む)に副作用が認められました。主な副作用(20%以上)は、貧血317例(60.0%)、悪心304例(57.6%)、下痢268例(50.8%)、白血球数減少173例(32.8%)、好中球数減少156例(29.5%)、嘔吐135例(25.6%)、白血球減少症125例(23.7%)、血小板数減少116例(22.0%)、好中球減少症114例(21.6%)および甲状腺機能低下症112例(21.2%)でした。

MSDは、重点分野と位置付けるがん領域で、今後も患者さんと医療従事者のニーズにお応えできるよう努めてまいります。

*1国立がん研究センターがん情報サービス「子宮頸がん 患者数 (がん統計)」
(全国がん登録/厚生労働省人口動態統計)全国がん罹患データ(2016年~2020年)/全国がん死亡データ(1958年~2022年)
*2国立がん研究センターがん情報サービス 「子宮頸がんについて」
*3子宮頸がんに対する根治的手術、放射線治療または全身療法を受けておらず、かつ免疫療法による治療歴のない患者

キイトルーダ®について

キイトルーダ®は、PD-1に対するヒト化モノクローナル抗体であり、活性化T細胞上のPD-1に結合することにより、がん細胞上のPD-L1及びPD-L2との結合を阻害することで、がん細胞による活性化T細胞の抑制を阻害します。その結果、抑制されていたT細胞が再度がん抗原を認識した際に、再活性化され、がん細胞を排除できるようになります。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「非小細胞肺癌における術前・術後補助療法」「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「腎細胞癌における術後補助療法」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「根治切除不能な進行・再発の食道癌」「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法」「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」「がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「進行又は再発の子宮頸癌」「再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫」「治癒切除不能な進行・再発の胃癌」「治癒切除不能な胆道癌」の効能又は効果について承認を取得しています。また、進行または再発の子宮体がんに対する化学療法との併用療法、および、切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫について申請中で、卵巣がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

 以上


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。

 

参考資料

抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®」

抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®」

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