医薬品特許プール(MPP)とMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.、 新型コロナウイルス感染症に対する経口抗ウイルス薬として開発中のモルヌピラビルを 低・中所得国で広く提供するためのライセンス契約を締結 Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.、 Ridgeback Biotherapeutics、エモリー大学は、 新型コロナウイルス感染症の世界保健機関による「国際的に懸念される公衆衛生上の 緊急事態(Public Health Emergency of International Concern: PHEIC)」指定が 解除されるまで、この契約におけるモルヌピラビルの販売のロイヤリティーを受領しない意向 契約により、医薬品やワクチンを購入しやすい価格で広く世界中に提供してきた Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の長期的な取り組みを継続 新型コロナウイルス感染症に対する医療技術へのアクセスを提供する初のMPP契約
November 1, 2021 12:00 am ET
報道関係各位
MSD株式会社
この参考資料は、 The Medicines Patent Pool (MPP) and Merck Enter Into License Agreement for Molnupiravir, an Investigational Oral Antiviral COVID-19 Medicine, to Increase Broad Access in Low- and Middle-Income Countries の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。
モルヌピラビル(molnupiravir)は、日本国内では開発中の段階です。
参考資料
医薬品特許プール(MPP)とMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.、
新型コロナウイルス感染症に対する経口抗ウイルス薬として開発中のモルヌピラビルを
低・中所得国で広く提供するためのライセンス契約を締結
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.、
Ridgeback Biotherapeutics、エモリー大学は、
新型コロナウイルス感染症の世界保健機関による「国際的に懸念される公衆衛生上の
緊急事態(Public Health Emergency of International Concern: PHEIC)」指定が
解除されるまで、この契約におけるモルヌピラビルの販売のロイヤリティーを受領しない意向
契約により、医薬品やワクチンを購入しやすい価格で広く世界中に提供してきた
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の長期的な取り組みを継続
新型コロナウイルス感染症に対する医療技術へのアクセスを提供する初のMPP契約
2021年10月27日:ニュージャージー州ケニルワース―医薬品特許プール(Medicines Patent Pool: MPP)及びMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、重症化や入院のリスクのある軽症から中等症の新型コロナウイルス感染症の成人患者に対する経口抗ウイルス薬として開発中のモルヌピラビルについて、購入しやすい価格でグローバルアクセスを推進するための社会貢献的ライセンス契約を締結したことを発表しました。この契約により、適切な薬事承認を取得後、低・中所得国105カ国でモルヌピラビルを広く提供することが可能となります。Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とRidgeback Biotherapeuticsは共同でモルヌピラビルの開発を進めています。
契約条件に従い、MPPはMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.からのライセンスにより、メーカーに対し非排他的な二次ライセンス(「MPPライセンス」)を供与し、各地域の薬事承認を条件として、MPPライセンスの対象国で質の保証された、またはWHOの事前認証を受けたモルヌピラビルの供給に向けた製造拠点の多様化を図ることが可能です。Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.、Ridgeback Biotherapeutics、エモリー大学は、新型コロナウイルス感染症の世界保健機関による「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(Public Health Emergency of International Concern: PHEIC)」指定が解除されるまで、この契約におけるモルヌピラビルの販売のロイヤリティーは受領しません。
MPPのエグゼクティブディレクター、Charles Gore氏は、「モルヌピラビルの中間解析の結果は非常に良好で、この経口治療の候補薬が現在の保健上の危機に対応する重要な手段になりうると考えています。公衆衛生を実現するこの透明性の高い契約は、新型コロナウイルス感染症の医療技術についてMPPが締結する初の社会貢献的ライセンスであり、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とMPPの契約が他社の取り組みの拡大につながることを期待します」と述べています。
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のエグゼクティブバイスプレジデントで医薬品部門担当プレジデントのFrank Clyburnは、「人々の命を救い、生活を改善するという当社の使命は本当に世界的な取り組みです。MPPとの契約は、モルヌピラビルの承認または使用許可後に、資金面で医療の課題に直面する国を含め、あらゆる地域の患者さんに同剤を購入しやすい価格で広く提供していくための当社の多面的な戦略の重要な要素です」と述べています。
UnitaidのエグゼクティブディレクターでACT-A Therapeutics Pillarの共同責任者のPhilippe Duneton博士は、「重症化のリスクを軽減し、簡単に服用できる効果的な経口治療薬は、パンデミックを抑制していく重要な手段となりえます。社会貢献的ライセンスの取り組みがさらに拡大し、WHOや厳格な規制当局の使用許可を取得後速やかに低・中所得国の人々に提供されることを期待します」と述べています。
モルヌピラビルはエモリー大学で発明され、国際的な懸念のあるウイルス性疾患に対する候補薬として初期段階の開発を進めるためエモリー大学が設立したDrug Innovation Ventures at Emory (DRIVE), LLCによりRidgeback Biotherapeuticsにライセンス供与されました。エモリー大学は米国の国防脅威削減局(U.S. Defense Threat Reduction Agency)と国立アレルギー・感染症研究所(U.S. National Institute of Allergy and Infectious Diseases)から研究助成を受けています。
エモリー大学の学長、Gregory L. Fenvesは、「モルヌピラビルを医薬品特許プールにライセンス供与することで世界の公衆衛生を支援し、アンメットメディカルニーズに対応することは、人類に貢献する本学の使命を反映するものです。革新的な研究、そして様々な組織との連携は新型コロナウイルス感染症との戦いに欠かせません」と述べています。
Ridgeback Biotherapeuticsの最高経営責任者、Wendy Holmanは、「モルヌピラビルの質の保証された後発品を、薬事承認後速やかに開発、提供していくためMPPと協力できることを嬉しく思います。この契約は、連携や協力を通して、各組織の単独の取り組みよりも強力に国際的な医療上の課題に対応できることを示す好例です」と述べています。
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とRidgeback Biotherapeuticsは先日、米国食品医薬品局(FDA)にモルヌピラビルの緊急使用許可(EUA)の申請を提出したことを 発表 しており、世界各国の規制当局とも協議を進めています。モルヌピラビルは承認後、新型コロナウイルス感染症に対する初の経口抗ウイルス薬になると期待されています。この申請は、重症化や死亡のリスク因子を1つ以上有する、検査で軽症から中等症の新型コロナウイルス感染症と診断された入院していない成人患者を対象としてモルヌピラビルを評価する二重盲検無作為化プラセボ対照国際多施設共同第3相MOVe-OUT試験の中間解析の 良好な結果 に基づいて提出されました。またMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、欧州医薬品庁(EMA)が新型コロナウイルス感染症の成人患者に対する治療薬としてモルヌピラビルの逐次審査(rolling review)を開始したことを 発表 発表しています。 ライセンス契約 についてはこちらをご覧ください。
- MPPは、モルヌピラビルを許諾地域で製造および販売できる二次ライセンスについて世界のあらゆる地域から関心の表明(Expression of Interest: EoI)を受け付けています。
モルヌピラビルについて
モルヌピラビル(MK-4482、EIDD-2801)は経口投与が可能な強力なリボヌクレオシドアナログの治験薬で、新型コロナウイルス感染症を引き起こすSARS-CoV-2の複製を阻害します。モルヌピラビルはSARS-CoV-2の予防投与、治療、感染防止などのいくつかの非臨床モデルにおいて活性が認められています。また、モルヌピラビルは非臨床および臨床データで、主流のSARS-CoV-2変異株に対する活性が認められています。
モルヌピラビルは、曝露後の発症予防として、家庭内における新型コロナウイルスの拡大を防止する効果と安全性を評価する二重盲検無作為化プラセボ対照国際多施設共同第3相試験のMOVe-AHEADも実施されています。詳しくは、http://merckcovidresearch.comをご覧ください。
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、当社ウェブサイトやTwitter、Facebook、Instagram、YouTube、LinkedInをご参照ください。
医薬品特許プールについて
医薬品特許プール(Medicines Patent Pool: MPP)は国際連合が支援する公衆衛生団体で、低・中所得国における命を救う医薬品へのアクセス向上とその開発推進に取り組んでいます。革新的な事業モデルにより、MPPは民間、政府、国際組織、業界、患者団体、その他関係者と連携し、必要な医薬品の優先付けとライセンス、知的財産のプールを行い、後発医薬品の製造と新たな製剤開発を支援しています。これまでにMPPは、抗HIV薬13件、HIV技術基盤1件、C型肝炎直接作用型抗ウイルス薬3件、結核治療薬1件、長期作用型テクノロジー1件、新型コロナウイルス感染症の経口抗ウイルス薬の治験薬1件について、特許を保有する11社と契約を締結しています。MPPはUnitaidにより設立され、Unitaidは現在もMPPの主な資金提供元となっています。重要な医薬品へのアクセスを確保するMPPの取り組みでは、Swiss Agency for Development and Cooperation(SDC)の資金提供も受けています。新型コロナウイルス感染症に関するMPPの活動は、日本政府とSDCの資金援助により推進されています。詳しくは https://medicinespatentpool.org/ 、 Twitter 、 LinkedIn 、 YouTube をご覧ください。
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述
このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。
リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2020年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。
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MSDについて
MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebook、Twitter、YouTubeをご参照ください。